- 毎日お風呂に入っているれけど、入浴剤は使った方が良いのだろうか?
- 種類がたくさんあって迷ってしまう。入浴剤の正しい選び方も知りたい!
日々の疲れを取るために、お風呂は欠かせません。お風呂文化がある日本においても、入浴剤は未だ「ぜいたく品」という認識がある方も多く、使用してみたいけれどもどれを選んでいいか分からないという悩みを持っている方も。仕事や家事に疲れた身体で、湯船に浸かる瞬間は格別ですよね。
最近はアロマの香りや炭酸ガスが発生する炭酸入浴剤などバリエーションが豊富で、どれを選べば良いか迷ってしまいます。そこで今回は「入浴剤の効果」「入浴剤の選び方」「入浴剤の正しい使い方・注意点」を紹介していきます。
入浴剤は、入浴効果を高めます
入浴剤を使う一番の目的は「入浴で得られる効果を最大限に高めるため」と言われます。
お風呂に入ることで得られる効果を「入浴効果」と呼んでいきますが、その入浴効果については主に7つあると言われています(日本入浴協会「入浴検定」より)。
- 温熱作用
- 静水圧作用
- 浮力作用
- 清浄作用
- 蒸気・香り作用
- 粘性・抵抗性作用
- 開放・密室作用
入浴剤はこのうち、タイプにもよりますが「温熱作用」「清浄作用」「蒸気・香り作用」の3つの効果を更に高めつつ、身体に嬉しい変化をもたらします。
入浴剤が身体に与えてくれる変化
血行促進
血行促進効果は特に炭酸ガス系の入浴剤に多い効果です。入浴剤から発生した炭酸ガスが皮膚に入り血管を広げることで、血流が良くなります。
一般的な炭酸入浴剤である「バブ」「きき湯」、炭酸効果を高めた”重”炭酸入浴剤「ホットタブ」などが有名な商品です。
疲労回復
お風呂に入ることで血管が拡張され、酸素が巡るようになり老廃物を身体から出やすくなります。またバスソルトなどを入れることで、発汗作用が強くなり、全身が文字通り「清められ」ます。体の疲れを取りたい、デトックス効果を期待したいという場合におすすめです。
温泉文化が強いドイツで有名なバスソルトメーカー「Kneipp (クナイプ)」は私もよく使用している商品の一つです。
リラックス
入浴剤にはゆずや森林の香り、ミルク系の甘い香りなど、リラックス効果のある香りが揃っています。入浴剤メーカーの「バスクリン」の実験でも、入浴剤には脳の快感物質を高める効果があると発表しています(参考:【入浴で実験】入浴剤のリラックス効果 | 株式会社バスクリン )。
また浴槽の色を変えることによるカラーセラピー効果や、白濁とさせたミルキーなお風呂にすることで開放感を得られやすくなり、よりリラックス効果が感じられます。お気入りの匂いを見つけて、毎日の入浴が楽しみになると良いですね。
美肌
入浴剤は、美容・保湿を中心とした肌に良い影響をもたらします。血行が整うことで新陳代謝が良くなると、ターンオーバーが整います。また多くの入浴剤は、肌を保湿する効果があり湯上り後も肌が乾燥しにくく、保温状態をキープすることができます。
基本的なところでも、塩素中和はもちろん、水質を中性に保ってくれるタイプの入浴剤もあり、赤ちゃんや肌が敏感な方でも使用することができます。むしろ、入浴剤を使わず、水道水をただ温めただけのお湯は残留塩素の影響で、長期的に見て肌に悪い影響を与えてしまいます。
入浴剤は目的に応じて選ぶと良い
例えばドラックストアには、選びきれないほど多くの入浴剤が置いてあります。そんな時は目的にあわせて選ぶのがオススメです。
炭酸ガス系入浴剤
身体の疲れが溜まっている時は炭酸ガス系の入浴剤でほぐしていきましょう。炭酸ガスには、血管を拡張する働きがあり、体の巡りを整えてくれます。半身浴ではなく全身浴でしっかり浸かることで、肩こりや首の疲れにも効果的です。
無機塩類系入浴剤

Amazon.co.jp より引用
温泉気分を味わいたい方にオススメ。ミネラル成分を多く含んでおり、身体の表面がヌルヌルしたさわり心地になります。温泉旅行に行きたい気分が高まるかも!?
バスオイル
冷え性対策やリラックス効果がほしい時に使うのがバスオイル。一言でバスオイルといってもさまざまな種類がありますが、柑橘系やラベンダーの香り、自分好みでブレンドした精油でオリジナルバスオイルを作る方も増えています。仕事や家事でストレスが溜まっている時は、バスオイルでリラックスしましょう。
バスソルト
ダイエット中の方や、しっかり老廃物を出し切りたい方などには発汗タイプのバスソルトがおすすめです。新陳代謝を高めることで身体が軽くなりリフレッシュできます。
酵素系入浴剤
背中のブツブツやニキビが気になる方にオススメです。タンパク質を分解する酵素の効果で、毛穴汚れを落としやすくなります。スベスベした肌さわりも嬉しいポイントです。
入浴剤を使うときの注意点
浴槽や風呂釜を傷めない入浴剤を使う
入浴剤の成分よっては浴槽の材質と相性が悪い組み合わせがあるので注意が必要です。また洗濯洗剤と一緒でついつい入れすぎてしまう方も多いですが、お湯の量に合わせて適度な量で使いましょう。入れすぎてしまうと、体や浴槽に悪影響です。
- 硫黄成分の入浴剤
温泉に浸かった気分になれると人気ですが一度にたくさん入れすぎると、浴槽を痛めてしまいます。使ったあとすぐに洗い流し、循環式の浴槽では使用を控えましょう。 - ソルト(塩)系の入浴剤
ステンレス製の浴槽で使うと、金属が腐食してサビが発生する原因となります。 - 柑橘・お茶成分の入浴剤
果実や茶葉のカスが細菌繁殖させてしまう場合があるので、しっかりと洗い流すのを忘れないようにしてください。
入浴剤の効果を生かした入浴方法
入浴剤を全部溶かしてからお湯に浸かります。特に発泡タイプの炭酸入浴剤は、お子さまの場合その発泡の様子が見たいために、一緒にお風呂に入ってしまうこともあると思います。この場合、せき込みやむせの原因になりますので、非常に危険です。
入浴剤の溶けるスピードが遅かったりする場合は、浴槽にお湯を張るのと同時に入れるてしまうのもコツです。むしろお湯を張ってから入れると、入浴剤の成分が浸透していない状態もあり、もっと時間がかかってしまいます。
適温は38℃から40℃
入浴剤の効果が最大限に発揮できる適温は意外とぬるま湯です。ぬるま湯で15分程度浸かることで、内側の芯から温まり、湯冷めしにくくなります。42度を超えるような熱いお湯に浸かると、交感神経が優位になり寝る前に興奮状態となってしまいます。また体の表面しか温まらず、加えて長く浸かっていられないためのぼせてしまい、かつ湯冷めしやすくなるという負の連鎖へつながってしまいます。
[まとめ]入浴剤の効果と選び方
- 入浴剤には入浴効果を高める働きがあり、合わせて「血行促進」「疲労回復」「リラックス」「美肌」にも良い影響がある。
- 迷った時は疲労回復やダイエットなど、目的別で選ぶ。
- 入浴剤は注意点を守り、正しい使い方をしてこそ、効果を発揮する。
ポイントを抑えて、あなたのお気入りの入浴スタイルを、ぜひカタチにしてくださいね。
PROFILE
- 炭酸入浴剤のセカイ 編集長
- 不動産販売・管理・経営を経て、某コンサルティング会社役員。現在30歳。日々の業務に忙殺され、自分を見失いかけていた頃に炭酸入浴剤と出会う。入浴、睡眠、体調管理の重要性を知り、炭酸入浴剤のセカイへ。
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