お風呂の基本知識

ヒートショックイメージ

【対策】お風呂上りのヒートショックを防ぐためにできる3つの方法

日々の疲れを癒やす入浴は、心も身体もほぐれる至福のリラックスタイム。しかし、そんな日常に危険が潜んでいることも覚えておきたいもの。それは、社会問題にもなっている「ヒートショック」です。

この記事では、ヒートショックのメカニズムや、リスクを高める要因、今すぐできるヒートショック対策をご紹介します。

ヒートショックとは

東京都健康長寿医療センターの調査によれば、なんと年間17,000人もの人が、主にヒートショックが原因で入浴中に亡くなっています。これは実に交通事故による死者の3倍の数字。

ヒートショックとは、急激な気温の変化によって血圧が変動することで起きる影響のことを言います。失神や不整脈、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こし、急死に至ることもある恐ろしい症状です。特にお風呂トイレはヒートショックが頻出する場所で、湯船の中で失神し、溺死してしまうケースも少なくありません。

ヒートショックが起こるメカニズム

ヒートショックには「気温の変化」が大きく関係しています。入浴時は部屋を移動したり身体を露出させたりするため、急激な温度変化が生じます。そのたびに身体は血圧を上げたり下げたりして、温度変化に対応しようとするのです。

例えば、暖房の効いたリビングから寒い脱衣所へ移動すると、熱を奪われないよう血管が収縮し、血圧が上がります。衣服を脱いで冷え切った浴室に入ると、さらにぐっと血圧が上昇。その反対に、温かい湯船に浸かると体温が急上昇するため血管が広がり、一気に血圧が下がります。温まった浴室から脱衣所に出るときには、また血圧が一気に上がるといった具合です。

このように、入浴時には短時間で頻繁に血圧が上下することになり、身体にとって大きな負荷がかかるのです。

ヒートショックが起きやすくなる要因

季節や年齢、健康状態などによっても、ヒートショックが起きるリスクが高まります。気をつけておきたいポイントを見てみましょう。

特に注意したい季節

ヒートショックが起きやすいのは、外気温が低くなる冬場。実際、12月から2月にかけての死者数は、一番少ない8月と比較すると7~10倍にもなります。ただし、10月や3、4月など季節の変わり目も800~1,000人ほどの方が亡くなっており、油断は禁物です。

リスクの高い方とは?

入浴中の突然死のうち、高齢者の占める割合は非常に高いのが現状です。体温維持の生理機能が低くなっていることや、血圧の変動による低血圧が起きやすいことが原因として挙げられます。皮膚感覚の低下により温度変化を自覚しにくいのも、高齢の方のヒートショックが増えている要因のひとつです。

糖尿病や脂質異常症など、生活習慣病を抱えている方も要注意。動脈硬化が進行していて、血圧の変動によるリスクが高まっていることが考えられます。心臓病の方は、血圧の変化が心臓に負担をかけ、脳卒中や心筋梗塞につながる可能性あり。高血圧の方も低血圧症となりやすく、失神の危険があることを覚えておきましょう。

高齢の方や病気の方のリスクが高いとはいえ、ヒートショックは誰にでも起こりうる症状です。若い人や日頃から健康に自信がある人でも、過信しすぎずしっかり対策を取ることが重要です。

給湯機器・厨房機器メーカーのリンナイの調査では、「ヒートショック予備軍が最も多い県は千葉県・宮崎県」という発表がありました(参考:【熱と暮らし通信】「入浴」に関する意識調査|リンナイ株式会社)。この二つの県に共通しているのは、どちらも寒暖差が大きく、リゾート施設などが多い。また宮崎は私もゆかりがある土地なので分かりますが、比較的のんびりしていて、1年を通じて温かいことが影響している「油断・ゆとり」が原因だと感じています。正確なエビデンスがあるわけではないのですが、県民の意識としては「納得感」が感じられます。

自分でできるヒートショック対策

ヒートショックを予防するには「気温のバリアフリー化」(つまり、温度差を小さくすること)がカギ!急激な温度変化を軽減するために、心がけたいポイントをご紹介します。

脱衣所と浴室を暖めておく

ヒートショックイメージ

昔ながらの日本家屋では、浴室は日当たりが良くない北側に設置されていることが多く、冬場は特に冷え込みがちです。脱衣所や浴室内を暖めることによって、気温差を小さくしましょう。

脱衣所にヒーターを持ち込んだり、浴室の天井に取り付ける浴室暖房を設置したりするのはたいへん効果的な方法です。お風呂がタイル張りの冷たい床の場合は、マットレスやスノコを敷いて冷気を遮断する工夫をしましょう。可能ならば、最新のユニットバスや床暖房などの設備を導入することも検討したいですね。

お湯をためる場合には、バスタブのフタを開けておくのも室内を暖めるコツです。さらに効果が高いのが、シャワーでのお湯はり。高い位置のシャワーからバスタブにお湯を入れることで蒸気が充満し、浴室全体が暖かくなります。また、家族がいる方なら一番風呂を避け、浴室が暖まったタイミングで入浴することもおすすめです。バスタブに浸かる前に、心臓に遠いところからかけ湯をして徐々に身体を慣らすのも効果的。身体への負担が少ない半身浴も良いですね。また、長時間の入浴を避けることもヒートショック対策には大切です。

お湯の設定は低めに

外が寒い季節には身体を温めたくて、お湯の温度を高く設定しがち。でも、ヒートショックのリスクを減らすには、ぬるめの温度設定がポイントです。具体的には、38~40℃が身体への負担が少なく入浴できる温度。42℃以上になると心臓への負担が高まり、41℃以上では浴室内での事故が増えることが分かっています。本来は熱めの温度が好みという方も、ヒートショックのリスクが高い場合は我慢しましょう。

特に、人間は年齢を重ねるになるにつて、体感の温度を感じにくくなります。ご高齢の方が熱いお湯を好むのもこのため。体感としてはぬるくても、皮膚が受けているダメージや影響は同じであるためまずこの「理解」が必要です。これが難しい場合は、低温でも温かく感じやすい炭酸入浴剤の活用などもおすすめです。炭酸入浴剤は、湯中で炭酸ガスが溶け出て、血管を拡張させるNO(一酸化窒素)が働きかけ、全身のめぐりを整えてくれます。

入浴時の注意点

ヒートショックを予防する理想的な入浴タイミングは、夕食前のまだ暖かい時間帯です。血圧のコントロールなどをつかさどる生理機能がピークを迎える14~16時くらいが良いとされています。深夜などは気温が低く、万が一の際に家族が気が付きにくいため、避けたほうが良いタイミングです。

食後1時間以内や飲酒後は、消化器官に血液が集中します。血圧が下がりやすくなるのでできるだけ入浴は控えましょう。

入浴前後に水分を取ることも意識したいポイント。入浴中に汗をかいて身体の水分が失われると、血液が濃縮されて心筋梗塞などのリスクが高まります。コップ1杯の水をしっかり飲むことを習慣にしましょう。

癒しの時間であるはずの入浴タイム。思わぬ悲劇を避けるためにも、日頃からヒートショック対策を心がけたいものですね。安全面に十分気を配りつつ、日々のバスタイムを楽しく過ごしていきましょう。

PROFILE

シュワちゃん
シュワちゃん炭酸入浴剤のセカイ 編集長
不動産販売・管理・経営を経て、某コンサルティング会社役員。現在30歳。日々の業務に忙殺され、自分を見失いかけていた頃に炭酸入浴剤「ホットタブ」と出会う。入浴、睡眠、体調管理の重要性を知り、炭酸入浴剤のセカイへ。保有資格:入浴検定、宅地建物取引士、管理業務主任者
ベストオブ入浴剤:薬用ホットタブ重炭酸湯

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