お風呂は、「リラックス」「疲労回復」「癒し」などをイメージする人もいれば、お子さんがおられる家庭だと「戦場」「疲れる」などマイナスイメージを持つかもしれません。
ここではお風呂のイメージを少し変えて、お風呂場を「子どもの学習の場にする」ということを考えていきます。お風呂では子どもと遊んでスキンシップをとりながら、一緒に勉強することをいただき試してみてください。この記事ではお風呂での勉強方法やメリット、注意点などをご紹介します。
お風呂で遊びながら子どもと勉強する方法
お風呂は子どもとスキンシップを取るのに最適な環境です。湯船に浸かりながら学校や保育所での過ごし方を話したり、おもちゃで遊んだり、髪の毛や体を洗ってあげたりしながら親子の時間がとれる場となります。
そして子どもが楽しみながら勉強ができる場でもあります。
我が家のお風呂の壁には、掛け算の表や日本地図、あいうえお表、ローマ字表が貼ってあります。それを見た子どもたちは自然に九九を覚えようとしたり、都道府県の位置を覚えたりするようになりました。
また、学校や保育所であったことを聞いてアドバイスしたり、自分で髪の毛や体を洗わせることで自立を促したりすることもできます。
普段は仕事をしていてなかなか子どもとの時間が取れなかったり、しっかり話を聞いてあげる時間が取れていない人はぜひ子どもとゆっくりお風呂に入って、いろんなことを勉強させていきましょう。
お風呂で勉強するメリット
お風呂で勉強するとお子さんにとって様々なメリットがあります。いくつかご紹介します。
①ゆっくりお風呂に入ることができる
小さい子どもがいると、なかなかゆっくりお風呂に入る時間を取れませんよね。
本当はゆっくりお風呂で疲れを癒したいけど、ゆっくり入っている時間がないという人は子どもと勉強する時間を作ってみましょう。
壁に貼った九九表などを繰り返し教えていると、子どももあまり嫌がらずにゆっくりお風呂に浸かってくれます。そうすることであなたも満足できるくらいゆっくりお風呂に入っていられます。
②子どもがお風呂を嫌がらなくなる
少し古いデータですが、2010年に株式会社公文教育研究会(KUMON)が行った調査では、約7.7%の子どもが「お風呂が嫌い・苦手」という結果になりました。数値だけで見るとそこまで多くはありませんが、子どもは時期によってお風呂が嫌いになることもあります。遊んでいる時に「お風呂入るよ」と言ってもなかなか言うことを聞かない子も多いため、気まぐれです。ただ、お風呂で遊びながら勉強する習慣をつけると、声をかけた時にすぐにお風呂へ向かうようになる可能性もあります。
サッと行動してくれると子どもを叱るストレスもなく、時間も無駄にせずに済ませられます。
③壁に貼るタイプのものだとお風呂が散らからない
小さい子どもがゆっくりお風呂に入るためにはおもちゃが必須です。お風呂がおもちゃだらけでグチャグチャだと、片付けるのに意外と労力が必要です。しかし壁に貼るタイプの教材を使って気を引かせるのであれば、湯船におもちゃを浮かべることがないので散らかりません。
視覚的にも気を引くことができるので、壁に貼る教材は小さい子どもにはおすすめです。
お風呂で勉強した成果
我が家の子どもは上が小学校2年生、下が5歳ですが、現時点で2人とも掛け算の九九は全て言えるようになりました。
ちなみに上の子は都道府県を北から順番に全て覚えています。
お風呂での勉強は、教材が少ないので同じ内容を繰り返しやることにより学習が定着しますので、基礎学習を身につけるのにおすすめです。
小学校の勉強では九九でつまずく子が多いですが、我が家の子はお風呂で覚えさせたので全く心配ありません。子どもがある程度勉強できるというのは親としては安心できますので、お風呂の時間を使って勉強させていきましょう。
お風呂で勉強する際の注意点
お風呂で遊びながら勉強するのに注意しなければならない点もあります。お風呂は疲労回復やリラックスに最適な場所ですが、注意しないと逆に疲労が溜まってしまいます。
①お風呂に入る前は水分補給をする
お風呂で長時間湯船に浸かっていると汗をかきます。しかし体が濡れているのでどの程度汗をかいているのかは分かりづらいです。脱水気味にならないためにも、お風呂に入る前にコップ1杯分程度の水分を補給しておきましょう。また、小さい子どもはお風呂の水を飲もうとする子も多いです。衛生面から見て好ましくないため事前に水分を摂らせておきましょう。
②時間の目安を決める
子どもと遊びながら勉強していると、気がついたら1時間近くお風呂に入っていたということもよくあります。
長風呂になると、脱水気味になってしまったり、睡眠時間を削ってしまうこともあります。お風呂に防水機能がついた時計を置いておくといいかもしれません。デジタルのものではなく、長針と短針で時間を表示する時計があれば、時間の見方の勉強にもなるのでおすすめです。
③お湯の温度に注意する
熱めのお湯だと長時間入っているのは危険です。お風呂に入って「ちょうどいい」と思えるくらいか、少しぬるめのお湯にしておくほうがいいです。
子どもは体が小さいので、大人よりも早く体が温まります。また、科学的にも年齢を重ねた人ほど温度を感じにくくなるため(年配の方が熱いお湯を好むのはこのため)、おじいちゃん・おばあちゃんとお風呂に入っている方は気を付けて下さい。親が十分に体が温まっていない状態でも、子どもにとってはすでにのぼせる寸前かもしれません。
お湯に浸かりながらだけではなく、洗い場でも遊びながら勉強できるようにしておくといいですね。
④一番風呂の場合は塩素に注意
お子さんとお風呂に入る場合、多くの場合「一番風呂」だと思います。一番風呂は残留塩素の影響を最も受けるため、できれば塩素を取り除き、安全な状態でお風呂に浸かれるようにしましょう。毎日湯船に浸かる国民は、世界中見渡しても日本だけで、かつアトピーや皮膚病の影響が現代において非常に多い理由は、この塩素が原因ともいわれています。
塩素は入浴剤や身近な道具で簡単に除去でき、お金もかからないため是非実践するようにしましょう。
お風呂学習のまとめ
この記事ではお風呂で遊びながら勉強する方法やメリット、成果及び注意点についてご紹介してきました。最後にポイントをまとめておきます。
【お風呂で勉強する方法】
- 壁に教材を貼る
- 子どもと保育所や学校での生活を話す
- 色んなことをアドバイスする
【お風呂で勉強するメリット】
- 子どもとのスキンシップが取れる
- ゆっくりお風呂に入ることができる
- 子どもがお風呂を嫌がらなくなる
- 壁に貼るタイプの教材だと散らからない
- 基礎学力が定着する
【注意点】
- 入る前にはコップ1杯分程度の水分補給をする
- 時間の目安をつけておく
- お湯の温度は「ちょうどいい」くらいか少しぬるめに設定する
- 塩素をしっかり取り除く
あなたのお子さんが楽しくお風呂で勉強し、親子の時間をたくさん取れることを願っています。
PROFILE

- 炭酸入浴剤のセカイ 編集長
-
不動産販売・管理・経営を経て、某コンサルティング会社役員。現在30歳。日々の業務に忙殺され、自分を見失いかけていた頃に炭酸入浴剤「ホットタブ」と出会う。入浴、睡眠、体調管理の重要性を知り、炭酸入浴剤のセカイへ。保有資格:入浴検定、宅地建物取引士、管理業務主任者
ベストオブ入浴剤:薬用ホットタブ重炭酸湯
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